看板にも塩害対策は必要?海沿いの看板に必要な対策とは

公開日:2024/06/15  

塩害対策

海の美しい景色と共に、海岸沿いの看板もまたその魅力の一部です。しかし、潮風に含まれる塩分が引き起こす塩害は、これらの看板に大きな脅威をもたらします。今回は、塩害の基本から、海岸沿いの看板に適した対策方法までを詳しく解説します。海辺に看板を設置予定の方は、ぜひ参考にしてください。

塩害とは?原因・仕組みを解説

塩害は、海からの風が運ぶ塩分が建物、構造物、植物に与える損害のことを指します。海岸近くの建物や看板は塩害の影響を受けやすく、とくに塩分を多く含む海風に晒されることで、材料の劣化が加速されます。

主な原因は、塩化物イオンです。これは、海水の蒸発により大気中に含まれ、風によって運ばれます。塩化物イオンが建物の鉄筋コンクリート内部に浸透すると、鉄筋の腐食を引き起こし、構造の強度を低下させます。

また、金属部分に直接作用することで錆びを生じさせ、看板などの金属製の構造物にも深刻なダメージを与えます。さらに、塩害は外観上の変化だけでなく、建築物の安全性にも影響を及ぼします。鉄筋の腐食は、建築物の耐震性や耐久性を著しく低下させ、長期的な安全性の問題を引き起こします。

また、海岸沿いの地域では、塩害による植物の生育障害も見られます。土壌中の塩分濃度が高くなると、植物の根からの水の吸収が妨げられ、生育不良や枯死に繋がる場合もあります。

塩害の影響は、気候や地域の特性によって異なりますが、とくに湿度が高く、風の強い海岸地域ではより顕著です。こうした地域では、建物や構造物の保護対策が重要となり、定期的なメンテナンスや適切な材料の選定が必要不可欠です。

のように、塩害は単に外観の問題にとどまらず、安全性や持続可能性にも深刻な影響を及ぼす現象として認識し、対策を講じることが求められます。

塩害が発生しやすい場所

塩害は主に海岸に近い地域でよく見られる現象ですが、その影響は海岸線から数キロメートル内陸部にも及びます。とくに波しぶきが直接当たる地域では、塩分が空気中に大量に含まれ、建物や看板に直接影響を与えます。

しかし、塩害は海からの距離だけでなく、風向や地形によっても左右されるため、海岸から7km程度離れた場所でも報告されるケースがあります。

このことから、海に近いエリア全体に対して塩害対策が必要とされます。塩害の影響は、風向きによっても異なります。海からの風が直接吹き付ける場所は、塩分を多く含むためとくに影響を受けやすいです。

また、地形が塩分を含んだ空気の流れを集中させるような場所も、塩害のリスクが高まります。たとえば、山や丘陵に囲まれた海岸近くの谷間などでは、塩分が溜まりやすく、建物や植物に悪影響を及ぼす可能性が高くなります

加えて、気候変動による影響も見逃せません。気温の上昇や極端な天候の変化により、海岸線の環境が変わることで、塩害が発生しやすい地域が拡大する可能性があります。とくに、海面上昇に伴う塩分の拡散は、これまで塩害の影響を受けにくかった内陸部にも影響を及ぼす恐れがあるため、今後の環境変化にも注意が必要です。

このように、塩害は地理的な位置だけでなく、風の強さ、地形、気候の変動など、多くの要因によってその発生しやすさが左右されます。従って、海岸沿いに限らず、塩害の可能性がある地域では、建物や看板、植物への影響を最小限に抑えるための対策が重要となります。

看板の塩害対策におすすめの方法

海岸沿いでの看板設置には、塩害から保護するための特別な配慮が必要です。以下に挙げる対策は、看板を長持ちさせ、見た目の美しさを保つのに役立ちます。

錆びやすい部分へのフィルムやコーキングの施工

とくに海岸沿いの看板では、金属部分にフィルムやコーキングを施すことが効果的です。これにより、塩分や湿気が直接金属に触れるのを防ぎ、錆の発生を抑制します。コーキングは、隙間を埋めることで水分の侵入を防ぐのにも役立ちます。

錆に強い塗料の使用

錆びに強い特殊な塗料を使用することで、金属部分の耐久性を高められます。この種の塗料は、塩分に対する抵抗力が高く、錆の進行を大幅に遅らせます。定期的な塗り替えも重要なメンテナンスの一部です。

特殊コーティングの施工

海岸近くの厳しい環境に適した特殊コーティングを施すことも、看板を保護する有効な手段です。これらのコーティングは、塩分に強いだけでなく、UV保護や防錆効果も備えており、看板の寿命を延ばすのに役立ちます。

耐久性の高い素材の選択

長期的な耐久性を考えると、FRP(繊維強化プラスチック)や擬木製品などの素材が適しています。これらの素材は軽量で強度が高く、錆びることがないため、海岸沿いでの使用に最適です。また、耐候性や耐紫外線性も高いため、色褪せや劣化が起きにくいのが特徴です。これらの対策を通じて、海岸沿いの看板を塩害から守れます。

定期的なメンテナンスと併せて、これらの方法を適切に選択し、適用することで、看板の寿命を延ばし、その機能と美観を長期間維持することが可能です。海岸沿いの環境には特有の課題がありますが、適切な対策を講じることで、これらの課題を克服できます。

まとめ

海岸沿いの看板には、その美しさを保ちながら機能を維持するために、塩害対策が不可欠です。適切な素材や塗料の選択、定期的なメンテナンスをおこなうことで、看板は長期にわたってその役割を果たし続けます。また、強風や厳しい気候条件下でも耐えられる設計が重要です。塩害対策を専門とする業者に相談し、環境に合わせた最適な方法を選ぶことが重要です。美しい海岸線を彩る看板を守るために、今日から始めましょう。適切な対策とメンテナンスにより、看板は海岸の魅力をより一層引き立てます。

まず相談をしたい方は、
この会社がおすすめ!
株式会社三昭堂
株式会社三昭堂の画像1
・多数受注の制作実績が豊富
・自社工場生産による制作コストの適正化
・確かな技術力で高クオリティ
・全国対応可能

おすすめ関連記事

サイト内検索

【NEW】新着情報

企業の顔といえる看板は、常に美しく保つことが求められます。しかし、看板には寿命があり、適切なメンテナンスを怠るとさまざまなリスクが発生します。そこで本記事では、看板の寿命や耐用年数、点検項目
続きを読む
商業サインは単なる広告ではなく、企業のイメージやメッセージを効果的に伝え、新たなビジネス展開やブランド強化を図るための重要なツールです。本記事では、商業サインの基本概念や目的、種類、そして費
続きを読む
看板はビジネスの「顔」ともいえる重要な要素です。ただし、美しさや目立つことだけでなく、コストパフォーマンスも重視したいもの。素材や光源の選択、製作会社の選び方には、どのようなポイントがあるの
続きを読む